蜂場は菜の花が終わり、クローバーが最盛期。私にとっては、今が最高に大切な時期なんですが・・・
それなのに。絵にかいたような失敗と言うか。まあそんな感じです。
蜂の増勢に失敗しまして、どうもこのままだとクローバーの季節のうちには十分な群が作れなそうです。これが終わると栗が入りますので、どうしてもイマイチ。あの絶品と言われた?春の新蜜が今年はダメっぽいです。

なぜか。
まずは前に書いた通り、越冬が1群になったのがそもそもの入口。
それでも3月中ごろには単箱が満群になり、3枚抜いて割出を行ったのでした。なにせ最低でも2群無いと怖いので。これで1群と2群を作り、それぞれを何とか立ち上げて5月後半へ向けて採蜜群へ仕立てるつもりでした。それなのに・・・

4月初旬、割り出した2群の女王が出房。来週ぐらいから産卵が始まるかな~と思ってた矢先、1群が分蜂。なんで?いつも通り管理していたのに・・・自分では全く理解できないのですが、まあ王台を見落とす以外に原因はありませんので。お恥ずかしい限り。幸い、爆裂に産卵が良いこのベテラン女王率いる分蜂群は無事確保。めでたく3群が出来上がりました。

翌週、蜂場に行くと目を疑う事態が。3群に増えた巣箱のそば、隅の藪にまたしても分蜂群が蜂球をつくっているじゃありませんか。今度は先週よりだいぶ小さい。すでに先週経験しているので、分蜂群の収容も慣れた物で、めでたく4群が出来上がりましたが、問題はどこから分蜂したのかです。今になってあらゆるつじつまをパズルのように考えてみると、二つの可能性が出てきます。

一つは、割り出した2群の新王が、処女王のまま2次分蜂した可能性。こちらが現実的な感じなんです。実は2回目の分蜂後に、2群で見落としていたらしい、しかもキレイに出房した後のある王台を発見したのです。なんとも情けない話。2回目の分蜂群である4群がいまやっと産卵始まった事を考えると、タイミング的にもいろいろ説明はつきやすい。

しかし、そうなると1群が分蜂から3週間たっても産卵が無いのが少し引っかかります。出房から産卵まで10日とちょっと、最後の内検がギリギリのタイミングだったとして逆算すると、1群が分蜂したのは王台が有蓋になりたての7日目程度だった、という事になってしまいます。

実際、分蜂された時の内見では王台のみで女王が発見できず、その王台を残しておいたのですが、2週目の内見でその王台はそのままでした。中6日で2回の内見、その間王台から出房がないという事は、分蜂時の王台はやはり有蓋になりたての8日目前後だったという事になります。これは分蜂のタイミングとして早すぎる気がするのですが・・・しかし、数日前の内検時まだ産卵が無かった状態から見ると、およそ10日前と想像される出房のタイミングは合ってきます。やはり、分蜂熱が絶頂まで高まった旧1群は、もう割り出しをしてもその熱が収まらず、王台が有蓋になったとたんに分蜂したんでしょうか。

1群が2回分蜂した可能性も否定できません。いまの1群の蜂の数の激減を見るとその可能性も肯定したくなるのです。4月の初旬、働き蜂は王台・A組をたくさん作った。私はそのうちの3枚を抜いて2群をわけだしましたが、実は1群にまだ見落としのA組王台が残っていた。働き蜂はさらに王台B組を作り、もともといた、越冬した女王は前回の見落とし王台A組(2群王台とほぼ同級生)の出房タイミングで分蜂。私は1群の王台は保存せざるを得ないので保存しましたが、実はこの中には分蜂のきっかけを作った出房まじかのA組と、まだ有蓋になりたてのB組が残っていたのでしょう(王台の新旧なんて、普通に見ればわかるんですけどね・・・)。そして、分蜂直後に出房したA組出身の新女王は、1週間たたずに次のB組王台の出房直前に2次分蜂。
つまり今の処女王はB組出身という事で、B組の出房が2次分蜂の5日後くらいと考えると、何となくつじつまは合いますが・・・やっぱりちょっと早いですね。分蜂熱が最高に高まると、新王の出房のかなり前に分蜂してしまうという事なんでしょうね。

つまり、どうでもいいのですが、結果として単箱満タンだった蜂が4群に割れちゃったわけです。しかもそれぞれが処女王や分蜂やらで、ほぼ2週間ほどほとんど産卵が無しになりまして。今からどう頑張っても、栗が咲くまえである5月中の採蜜は絶望という事になりました。

結論、今年の採蜜はなし。
せっかく今が最盛期なのに。産卵がないスヒは蜜圧迫ですごい事になってるのに。
継箱には程遠い蜂群たち。せめて病気にならないようにしなくちゃ。号泣。